ウソ企画

MMORPG”シャングリラ”設定




★背景
 太古の昔から何処とも知れぬ遠い世界で光と闇の2つの勢力が争っていた。
 光と闇は果てしない戦いの末に、戦の行く末を左右する道具として人の魂を利用することを思いつき、人の肉体を離れた魂に働きかけ、自分たちの陣営に呼び込もうと人の世界に介入を行った。
 魔法王と呼ばれた偉大な魔法使いはこの遥か遠くの世界の介入に気付き、人の住む世界と異世界の間に存在するおぼろげな空間に10層に及ぶ広大な迷宮を築き、迷える人の魂がさまざまな理由でこの迷宮に漂ってくると生前の記憶を失う代わりに人の姿を再び与え、迷宮に現れる異世界の怪物と戦う戦士とすることで、光と闇の二つの勢力戦いに微妙な影響を与えようとしていた。
 この魔法王の迷宮を冒険者たちはシャングリラと呼んだ。


★ゲームシステム
・ キャラクター
 あなたの操作をするキャラクターは最初、シャングリラの世界に現れると記憶や名前も失ったフワフワとした不確定なおぼろげな塊です。
最初に現れた広間であなたは名前を決め、シャングリラでの姿と職業を決めるといくばくかの装備とお金を受け取って始めて人の形となります。
 そもそもいったん死んだ身なので、シャングリラの世界では(リスクがあるものの)何度でも生き返ることが可能です。 後述のスピリットポイントをすべて失ってしまわなければの話ですが・・・。


・ スピリットポイント(SP)
 シャングリラの世界では、体力の量を表すヒットポイント(HP)や魔力の量を表すマジックポイント(MP)の他に、魂の量を表すスピリットポイント(SP)が存在します。
 SPは敵と戦うと稀に落とす”魂の蝋”を入手することで増加し、HPが0になって死亡したり、”魂の支払い”が行われたりすると一定量を失います。 SPが0になるとそのキャラクターは完全にシャングリラの世界から消滅してしまうので注意が必要です。
 今いる階層より深い階層へ行くためには一定量の”魂の支払い”を行う必要があるために、深い階層を探索するためにはより多くのSPを必要とします。 また、”魂の蝋”は他のキャラクターに譲渡することが可能なため、一種の通貨としての役割を持っています。
 強力な術の中ではSPを消費することでMPを得る方法があると言われていますが、詳しくは知られていません。
 
 光と闇の勢力のみならず、異世界の存在もスピリットポイントに非常に大きな興味を抱き、魔法王と取引をしてまでシャングリラの迷宮に集まって来ていると言われています。
 

・ 称号
 より深い階層へ行くためには、迷宮内に存在する寺院を訪れて一定量のSP支払うことで行き先の階層に相応しい称号を得なくてはいけません。
 称号はNovice Fighter→Aspirant→Battler→Fighter→Adept・・・と変化していきます。 称号が高くなるほど支払うSPの量は増えていくので計画なしに高い称号を得ることは控えなければなりません。
 死亡等の理由により称号より低いSP値になった場合、SP値が称号にふさわしい値に戻るまでキャラクターの各種能力が一時的に低くなってしまうので、経験をつんだ戦士でも何らかの理由で今まで戦っていた階層よりも低い階層でモンスターと戦い、”魂の蝋”を得る必要がたびたび生じるでしょう。


・ 死
 シャングリラの探索者はすでに一度死んでいる身なので探索の途中で力尽きて死んでしまっても一定量のSPを失うペナルティーを受けることで再びシャングリラの世界に舞い戻ってくることができます。 迷宮内では多くのアンデッドが徘徊していますが、彼らと冒険者たちの違いは良く知られていはいません。


・ フィールドとダンジョン
 シャングリラの世界は10階層のフィールドと、各フィールド内に複数存在するダンジョンに分類されます。
 フィールドには寺院や店、ダンジョンの入り口、次の階層の扉が存在します。 モンスターも多く徘徊していますが、一般的にダンジョン内よりは手ごわくないといわれています。 ただし、気が付くと思いのほか拠点から遠く離れてしまい、帰還途中に力尽きて死んでしまうことがあるので注意が必要です。
 ダンジョン内はモンスター、アイテム等が存在し、ダンジョンごとにモンスターの種類や入手できるアイテムに特色があり、ダンジョンを支配するボスが存在することもあります。  また、ダンジョンを抜けることで行くことのできる閉鎖されたフィールドも存在します。 深い階層では各階層の行き来にダンジョンを経由する必要があるでしょう。


・ モンスター
 シャングリラの世界には多くのモンスターが徘徊しています。 魔法王に連れてこられたもの、いつのまにか迷宮に入り込み増えたもの、異世界より進入したもの、高位の魔法使いに召喚されたもの・・・さまざまなタイプが存在します。
 光と闇の勢力が激しい抗争を繰り広げている階層が存在し、光と闇の勢力の一員どちらかを倒し続けると、もう一方の勢力から評価が上がって援助を受けることもあるそうです。


・ 職業
 職業は戦士、治療師、盗賊、魔法使いの3種類に大別できます。 それぞれある程度の他の職業の真似はできますが、レベルが上がっていくとその職業しかできない能力が増えていきます。
○ 戦士・・・・・・・すべての武器と防具を装備することができるクラスです。 強力な装備と高い体力で仲間の盾になって戦います。
○ 治療師・・・・・シャングリラの世界において重要な”魂”の力を操る術を使うことのできるクラスです。 HPの尽きて仮の死の状態となった仲間を低いペナルティーで再び戦場に呼び戻したり、一時的に力を増幅したりできる術を持っています。 また、敵のステータスを下げたり能力を一時奪ったりするネガティブな術も行うことができますが、そのような術の行使はある勢力からは忌み嫌われているようです。
○ 盗賊・・・・・・・モンスターに気付かれず忍び寄って致命的な一撃を与えたり、他のクラスでは複数のロックピックが必要な宝箱を開けたりできるクラスです。 彼らはダンジョン内の暗闇でも不自由なく歩き回ることのできる視力を持っています。
○ 魔法使い・・・この宇宙に満ちたマナと呼ばれる未知の力を抽出し、さまざまな魔術を使うクラスです。 思慮深く使用された魔法の一撃は他のクラスのあらゆる攻撃を上回る威力を持つでしょう。 ダンジョンから安全に撤退する魔法や、姿を変える魔法、冒険をより容易に行うことのできる術を持っています。 マナとスピリットは高度な魔法の力で相互に変換できるといわれていますが、禁断の術として一部のものにしか知られていません。


・ 協力
 基本的に一人で探索をすることは可能ですが、ダンジョンや深い階層へ安全に行くためには仲間を募ってパーティーを組む必要があります。 自分の持たない技術を持つ仲間の存在はより容易に数多くの強力な敵を倒す助けになるはずです。
 また、シャングリラで受けたかりそめの命とはいえ、仲間内で魂の蝋を譲り合うことで死によるペナルティーは大幅に軽減することを覚えておいたほうがいいでしょう。



★階層の説明

■ 第1層 漂泊の地

 シャングリラの世界を訪れた者が最初に現れるフィールドです。 広間でキャラクターを作成したら手に入れた装備を身につけ、必要なら手元のお金で装備を追加して冒険の準備を整えましょう。 扉を抜けると第1階層に現れます。 近くに複数のお店やダンジョンがあるので最初はここを拠点に探索を開始するといいでしょう。
 現れるモンスターも弱く、フィールドでは無理をしなければ死ぬこともありませんが、いくつかのダンジョンは危険なのでモンスターが手ごわいと思ったら潔く撤退をしましょう。


■ 第2層 回廊

 しばらく冒険をして装備を整え、SPも溜まって称号を得たら第2階層へ行きましょう。 ここは多くのダンジョンが存在します。 この階層に当分の間お世話になるので、フィールドの構造を良く頭の中に叩き込んでおきましょう。


■ 第3層 墓所

 アンデッドが多く存在するフィールドです。 ここは魔法王から離反しようとする強力な魔法使いが配下のアンデッドを多数従えて支配していて、冒険者が使用できる施設が殆ど存在しません。 また、第4階層と第7階層への入り口が存在することで知られています。


■ 第4層 光と闇の戦場
■ 第5層 闇の領域
■ 第6層 光の領域

 第4,5,6階層は特殊なフィールドです。 第4階層のフィールドは大きく上下に分断されていて、上下を繋ぐ場所では光と闇の勢力が戦いを繰り広げられていますが、現在は戦いは小康状態になっているようです。
 光と闇のどちらか一方の勢力を倒し続けると第5階層か第6階層のどちらかの勢力が非攻撃的になり、時には援助を受けることすらあります。 ただ、ダンジョンの深い場所では自分が加勢する勢力でも、十分な評価を受けていないと立ち退きを受けることがあるので注意が必要です。
 第5,6階層の奥底には各勢力の司令官が居るといわれていますが、その彼らでさえ光と闇が繰り広げる広大の戦線の一部を担う者に過ぎないと言われています。


■ 第7層 外の世界
■ 第8層 神殿
■ 第9層 蕃神の間

 第7,8,9階層はダンジョンを経由して複雑に繋がった構造をしています。 光と闇の抗争に興味を持たない者や、抗争においてより強力な装備を求める者が探索をしています。
 ここは、異世界からさまざまな種族が自分たちの利益のためシャングリラの世界にやってきていて、非常に強力な力を持つものも存在すると言われています。


■ 第10層 魔法王の居城

 シャングリラを築いた魔法王が住むといわれる階層です。 ここまでたどり着いた冒険者は稀なため情報は殆どありません。 一説では魔法王はすでに存在していないとも言われています。



次回はリプレイです。