アルメー・ドイチュ

 去年他界した経営学者P.F.ドラッガー氏の著書「すでに起こった未来」を読んでいたら興味深いネタを発見。
 1918年あたりまでオーストリア帝国陸軍は、士官、下士官、兵士に共通言語が存在しない多言語軍で、どうにもならんというので意思疎通のためアルメー・ドイチュ(軍用ドイツ語)なる特殊言語が使用されていたそうです。 アルメー・ドイチュは「撃て」「休め」など1つの意味しか持たない200の単語からなる言語で、「どんなに頭の悪い新兵でも2週間で学ぶことの出来る」ものだったらしい。 
 で、妄想。 MMORPG等で多国籍間のプレイヤーがコミュニケーションを行う際にアルメー・ドイチュのような言語を作ることができないだろうか? ある1つの行動を1つのアイコンで表現して、プレイヤー間のコミュニケーションをアイコンで行うわけです。 「学ばなきゃ使えない」ではなく「使うと便利」であれば理想です。

 アルメー・ドイチュがどんなものだったか検索してみたけど、日本では殆ど知られてないみたいですね。 単語リストがあればアイコン化とかしてみると面白かったのですが。
 ちなみにP.F.ドラッガー氏の最近再販された著書「ドラッガー わが軌跡」で、ドラッガー氏がドイツを去る夜に、同僚だったナチス党員が彼の前に現れて対話する話があるのですが、元同僚がすごくまともな人間なのに怖い。 第1次大戦から第2次大戦へ向かって、ファシズムがなぜあれだけ拡大していって戦争に至ったのか。 当時のヨーロッパの雰囲気が味わえて興味深いです。